理輝が立ち上がって向かって来た。



どうしよう
情けなくて恥ずかしくて・・・
穴があったらかくれてしまいたい。

ベランダから
理輝が出てきた。


「林檎!?」


「あ…ごめんなさい…
あの…あそこから…また来ちゃって……」

しどろもどろしていた。



麻妃も出てきた。


「泥棒みたいね、やっぱサル?」


「麻妃、かえってくれる?」



「え?だって・・・今日は・・・・」



「悪い。俺は行かないから。」



麻妃は理輝の腕をつかんだ。


「いいの?ほんとに来ないの?」



理輝が一瞬困った顔をした。



「あ、うちは帰るから・・・・」



私の頬は緊張で熱く火照る。