「うち…初恋はしたことあるよ。
きっとあれが初恋……
その時もちょっとパニくった。」



「誰に?」
理輝は私の髪の毛にキスをした。



「徹…杉下 徹…って
遊び仲間…ほんとは今頃
徹と同じ学校に通ってたの。
ここに来るの徹に言ってくる暇が
なかったから……」



「とおるってやつも
おまえを好きだったのか?」



理輝の唇はその間も動きをとめない。


「わかんない。
だって遊び仲間だもん。
秘密基地作ったり、川に飛び込んだり
スキーで競ったり……
でもいつも一緒にいたから
たまにドキドキする時、恋を感じるくらいで
でも…今見たいに
こんなに切なくはなかったよ。」



「俺とは切ないのか?」

理輝が耳たぶを噛んだ。


「ア…」
くすぐったさに身をよじった。



「だって…徹とはこんなこと
しなかったもん……
橋を渡る時や、転んだ時だけ
手を貸してくれたけど……」


吸血鬼のように首筋を噛んだ。


「痛いって~理輝!!」

 

 ヤキモチ?

嬉しくてウキウキした。