理輝の腰にしがみついて
まだ車の少ない大通りを走る。


バイクの後ろで
ささやいた。



「好きよ。理輝……
こんな気持ち初めてなの……
自分の心がこんなに乱れるなんて
今までなかったから……
どうしていいのかわかんない……」



エンジン音にかき消される
私の言葉を



何度も何度も
理輝に言う。



最強だった田舎のりんごは
すっかり
弱くなっちゃった……
理輝がいないと不安でたまらない。



理輝がいれば
輝ける・・・・・・・
真っ赤なりんごは甘みを増して



 あなたが好き



そう言える。