最強ミックスフルーツ

「林檎、学校は慣れたか?」

夕食時、ジジオが話しかけてきた。


「はい。」


「おまえは頭がいいからな。
早く将来に向かって進めるように
なりたいものを探しなさい。」


「なりたいもの…」
私は考えた。


桃が
「私は・・・・歌手!!」
と叫んだ。


ババコが
「来地は何になりたいの?」と
聞いた。


「僕は、ゲームを作る人になりたい。」
来地は答えた。



「そっか、そっか~」
ジジオの怖い顔がほころびた。

私が理輝に夢中になっている間に
すっかりちいさな二人は
林田家になじんできていた。



「桃には今度歌でも歌ってもらおうかな。」
ジジオが優しく微笑んだ。


どっちかといえば
私は母にそっくりだけど

桃と来地は父親に似ていた。


きっと小さいころの父の面影を
見ているんだろう・・・・・


ここにも私の居場所はない……

どんどん孤立していく自分がいる。