質素な葬式が終わった日

突然家の前に黒塗りの大きな車があらわれた。


「おとうさん!!
なんか来たよ!!」

外にいた桃が慌てて家に
入ってきた。


青白い顔で父が立ち上がると


「浩一!!いるのか!!」
大声がした。

父は一瞬足をとめて
私たちを振り返った。


「ここに頼るしかないんだ。」

とつぶやいた。

父がドアを開けると
女の人の声がした。

「浩ちゃん!!」


しばらく静かになったと思ったら
女の人のすすり泣く声


「こんなになっちゃって・・・・」
女の人の声が響く。