私が教室に入ると
一斉に女子の視線が突き刺さった。


望が立ち上がってきて

「あんた、理輝くんと一緒だったんでしょ?」


「え…いや…」
朝の二人を見ていた人が
言いふらしたんだ。


言葉につまっていると


「途中で下痢して理輝と別れたんだろ?」
つよピーが助け舟を出してくれた。


でも…そんなみんなの前で下痢とか…


「理輝は帰るって俺に電話来てたから。」


「生意気なのよ、田舎者!!」


望がそばにあったバケツを
私に投げつけた。


まともに頭から
ぞうきんや汚れたモップを
かけられた。


「おまえ!!」つよピーが叫んだと
同時に私は望に飛びかかった。


後は、もう・・・
想像どおりのプロレス状態。
田舎で野性児として暮らしてきた
積み重ねは私にはある。


望がギブアップするには一分も
かからず
望の悲鳴と泣き声で
私は望からあわてて離れた。