「あ!!笑ってる!!」

思わず声をあげた。


理輝はムッとして横を向いたけど
私は嬉しくて
踊りだしたい気分だった。


「私の言ったことで
笑ってくれて嬉しいよ。」


「別に笑ったんじゃなくて
バカにしただけだ。」


少し照れて怒った様子が
とても可愛かった。


「いいよ、バカにしたって~
笑う回数が増えたらきっと楽しいよ。」


「おまえ、バカか?」


「うん!!バカだよ。
今はバカになりたい気分~~」


「わかんねーな。」


私は理輝の前に立って思わず
手を握った。

「ありがと・・・。
なんかあんたと話したら
悲しいこと一気に吹っ飛んだ。
これで次の時間から、戦える!!」


理輝は面食らった顔だったが
また吹き出した。


「おまえって最強だな~」


「うん!!最強になってやる!!」

嬉しくて理輝の細い指をギュッと
握り締めて上下に振った。