「ふーーーん・・・・
自分のためってことはないんだ。」


難しい質問を投げかけられて
きちんとした答えを言えなかったから
少し後悔した・・・。



「自分のために生きるって
難しいことだよな~
自分が嫌いな人間にとっては
それを見つけるのは難しい……」

理輝がまともに言葉を使って
自分自身のことを話している
私は嬉しかった。


「じゃあ、好きになってあげれば?
あんた自身がなりたい自分に
なればいいじゃん。
みんな自分のことなんて100%好きな人は
いないと思うよ。
だけどせめて90%は好きでいないと
生きていけないじゃん。」



私は最後の問題を書き終えた。


「辛くても生きて行かないと…
居場所を求めて……
それから何年かかるかわかんないけど
居場所を見つけた時は
今の辛い毎日もきっと
無駄じゃなかったって好きになるわ。
要するに、死ぬわけにいかないんだもん。
生きて行かなきゃ…って
これ、今自分に言い聞かせてるんだけどね。」


理輝と目が合って
慌てて前を向いた。


「ありがと…
うち今ひどく落ち込んでたから
なんかあんたの前でいいこと言ったら
有言実行で力が湧いてきた。
負けないぞ~~~~!!!」

と大声を出した。


「なんだ???」
理輝が少し笑った気がして
慌てて理輝を見つめた。