その家は
それは、それは立派な家だった。


外国の絵葉書のような
色とりどりのお花が咲き乱れている。


「うわ~~~なんかメルヘンだね~」



お姫様が住んでるみたいな…
インターフォンを鳴らすと
おじいさんが出て来た。


「佐々木さん、お久しぶりです。」


「正明さまに強志さま…
おひさしぶりでございます。」


佐々木さんは、ニッコリ笑った。


「理輝はいますか?」


「お約束されていたんですか?」


「突撃しに来ました。」


「おお…それでは私には約束があったと
言ったことにしてくださいね。」
佐々木さんはおおげさに笑った。


「相変わらずですか?」


「あれからはまたひどくなりました。」
佐々木さんの表情は一気に曇った。


それから私に気がついて
佐々木さんが近づいてきた。