解放された安堵感とは別の感情が私の心を支配している
本当のさよならに
少し淋しさを感じる私がいた
タケルという存在を象徴していた体のアザが
ひとつ
またひとつと
徐々に薄くなっていく
でも・・・
腕に二つ並ぶこのしるしだけは
一生消えない
これからも
これを見るたび
タケルの存在を確かなものにする
本当のさよならに
少し淋しさを感じる私がいた
タケルという存在を象徴していた体のアザが
ひとつ
またひとつと
徐々に薄くなっていく
でも・・・
腕に二つ並ぶこのしるしだけは
一生消えない
これからも
これを見るたび
タケルの存在を確かなものにする

![トキヲコエテ [短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.784/img/book/genre1.png)
