でも、君はもうすぐ卒業してしまう。



私も来年は卒業だから同じ高校にしたいと思い、

先輩にどこの高校に行くか聞いた。




そうしたら、

「俺、東京行くんだ」



にこっと笑ってそう言ったんだ。


“東京“

そこは私にとってすごく遠くて。


近所の高校だろうと思っていた私はショックを隠し切れなかった。



そんな私に気付かず君は話しを続ける。


「東京に行って、やりたいことがあるんだ。」



そう言う君の瞳は輝いていて。


その瞳に、私は映っていないと思い知らせる。