今度は俺が恋をする

ちょ……、凛先輩!待って下さいよ!



いきなりだったからビクッとなったけど、さらに力を込めて握られた。



「どうした?
って……嫌だった?」



嫌な訳ないじゃん!すごく嬉しいよ?



だけど、恥ずかしくて首を横に振るしか出来なかった。



私がこんなにドキドキしていても、凛先輩は鈍感らしいから全く気付いていないんだろうな。



手を握られたまま部屋のドアまで来ると、尊都先輩が出て来た。



やばいっ!
そう思ってパッと手を離した。