「あの人が きっと… すこしずつだけど 今も… 私のこの忌まわしい力を 取り去ってくれてるんだね 最近は時々しか見えないから 私には生涯 文雄さんしかいない 文雄さんだけでいいの だけど そんな思いをするのは 私だけでいい あみるは… 」 康子さんは 私の目にたまった涙を そっと手でぬぐって 言う 「あみるはそんな思い しちゃいけないんだよ」 そうして にっこり笑ってくれる 私は 思わず クッションに顔を押し付けて泣いた