そして放課後になって叶絵は私の席に来た。

教室には私と叶絵以外誰もいない。



「……ハル、別に話したくなかったら無理にとは言わないよ」


叶絵はホントに…優しい
自慢の…親友…

だから、話さなきゃ…





「……母さんが…帰ってたの」

「え!?ハルの?何でまた…」


「たぶん資料取りに…それだけなら良かったのに……私…夏目先輩を傷つけた」


「ハル……」


「よりによって何であの日に戻ってくるかな……」



私は両手で顔を覆い、ため息を吐いた。


「夏目先輩に送ってもらうんじゃなかった…」