コンコン。 その時理事長室の扉をノックする音が聞こえ、オレはそっちに目を向けた。 「遠山和子です。」 「遠山琴音です。」 と女子の声がする。 さっきまでの低いテンションはもうどこへやら。 ドキドキだ。 胸がドキドキだ。 落ちつけ。 落ちつくんだ、真理矢。 ここは自己紹介をバシッとかっこよく決めて。 オレをアピールだ!! そうだ。 こんなドSで、大猫かぶりの天使様なんかに負けるな、オレ!!