オレはカッターを握りしめ、狙いを定める。 右の甲に突き立て、グッと押し込んで抜き去り、隼人とともに次を狙う。 彼女の歌に合わせ。 そのリズムに乗って。 ミシェルとして躍った時みたいに。 軽やかに、軽やかに。 オレ達は鮮やかに駆け、宙を舞い、とどめを刺していく。 歌姫の声は空まで届きそうなほど高らかに、高らかに。 歌詞の内容は別として、その声は本当に澄んで美しく……そしてある意味残酷で。 彼女が歌い終わる頃にはラッパを持った悪魔の姿はすべて光の粒子へと変わり果てていた。