外に出てみて、オレは息を飲んだ。

さっきまで晴れ上がっていた空はどす黒く渦を巻いてるし。
ドシーン、ドシーンという地鳴にも似た音が絶え間なくこだましてるし。
前に若松先生の病院で聞いた唸り声が響いてるし。
ラッパの音はうるさいし。


「なにが起きてるんだ!?」


とは遠山アポロン先生。
ワコ姫様の手をひっぱって、竪琴持って。


っていうか、この奇妙極まりないコスプレパーティはどうだろう?


まぢで悪魔倒せんの?


ってツッコミいれられちゃいそうです。



「ミカエル!!」


音楽棟に結界を張っていた二人の天使様がオレ達のほうに駆け寄ってきた。


「やられたな」

「思ったよりも凶暴でな」

「地獄門も限界みたいですから、私たちはそちらに行きますが。問題はないですよね?」


そう言う天使様方の目がちらっと先生とワコちゃんに向けられる。