「学園生活エンジョイ~で、ウキウキ~やと思っとったけど、違うん?」

いえいえ。
『学園生活エンジョイ~』させてもらってまっせ、親友殿。


「なんや、不服そうやね?」


不服も不服じゃないも。


「オレがどんだけ苦労したと思っとるん、おまえ?」


隼人は腕組みし、うーんと考え込むフリをする。


「ええやん。おまえ、『苦労』似合うもん」


首絞めたろか、コラッ!!


「で、肝心のガブ……じゃない。ジブリール先生は?」


オレの質問に隼人はこりこりと頭をかいて見せた。


「あれじゃ当分解放してもらえないんじゃない?」


クィクィッと。
隼人の指したほうを見る。



白衣の超絶美形の後を。
物凄い数の女子が列をなして付いて行く。

両手に花なんてもんじゃないくらい。

人だかりの波に連れ去られているかんじ……というよりはむしろ、自らその波へ飛び込み楽しんでいると言ったほうがいいかもしれない。



「バカめが……」



隣で吐き捨てる天使様のお言葉、ごもっともです。