「ま、まさかあ」


頼むから、ウソだと言って。


「ま、信じるか信じないかは好きにしていいけど、本当に殺されそこなったヤツ、いるからさ、1人。」


ハハハ???

殺されそこなったヤツ、いるんだ。


お鍋の蓋、どこいったっけなぁ?


「おっと、ワコちゃん、ピンチかな?」


そう言うと西成君はワコちゃんの元へ行ってしまった。


オレは一人柔軟体操を続ける。


にしても、仲良いよなぁって思う。


ああいう二人の姿見てるだけで、オレには入る余地なしって思えるわけで。


つーか、そもそもオレ。

『誰かを狙う』っていうほどガツガツしているわけでもなくて。


なんだろうな。


いいなぁとか。
かわいいなぁとか。
話せたらなぁとか。


って、中学生かよっ、オレ!!