「ミカ様、ご学友を突然お借りして申し訳ございません。こういう感じで劇に出ていただこうと思っているのですが、いかがですか?」



劇のために女装させられましたけど、天使様いかがでしょうか?

天使様はオレを見て。
顎に手を添えて。


「とても…」


首を傾げ。
傾げ?


「素敵とは言い難いですね……」


やっぱりね。


「だったらお前がテンシンに化粧してみろよ!」


クラスの男子の怒りをいっぱい浴びている天使様。
でも涼しい顔で「いいですよ」なーんてお答えになった。


つーか……なにをしようというのでしょうか、天使様。
拒否権発動とかしても、やっぱ無視。


だろうな。



女子から道具を紳士的に受け取って、オレに近づく天使様。


つーか、誰も天使様のこの顔を見れていないと思うけど。
ニヤリと。


怖い笑顔を一瞬見せた。