「とにかく、私もその日のためにいろいろしなければならないことがあるので、今日はこれで帰ります。シンヤ、キミの使命と志、忘れないように頑張りなさい」
そう言ってラファエル様は懐からお札を取り出して、床に投げつけた。
投げつけた瞬間、ラファエル様の身体が光の粒子になって弾け飛ぶ。
一度瞬きをしただけなのに、そこにはもうラファエル様の姿はなくなっていた。
『使命』と『志』ねぇ……
そうだな。
頑張らないとな。
二人を絶対に傷つけないように――
それがここに来た理由なんだろうから。
特にワコちゃんは……守らなくちゃだ。
先生は……二の次ってことで。
天使様の大きなため息が聞こえたような気がした。