若松先生のお見舞いをとりあえず終えて。
オレと天使様は寮のほうに戻ってきていた。

デートに出かけたみんなに会うこともなく、すんなり自分たちの部屋に落ち着く。


オレの部屋は襲撃の後、工事関係の人が出入り中で、結局使用できなくなり。
ミカエル様と同室になっている。

いやね。
ほんとなら、天使様の力をもってすればその場で元通りになるんだけれど。


それやっちゃったらあかんでしょ?

的な事情で。

結局そのまんま。


おかげで元の生活とまーったく変わらない。
むしろ。


密着気味。


部屋に着くや否や。


天使様の携帯が鳴る。


ジーパンのポケットから天使様は『レッド』ちゃんを取り出し、相手を確認する。


「早いな」


呼び出しに応じた第一声がこれ。