「つーか、なにしたんすか?」

傷治したとか?


「記憶を消した。悪魔に関する記憶全部」


淡々とした口調で天使様は言うと、悪魔によって破壊された窓や壁を見事にキレイに元通りにしていく。

イリュージョン。
いつ見てもイリュージョン。


「記憶消して……大丈夫なんすか?」

「記憶消さないほうが大丈夫じゃないんじゃね?」


ウリエル様のお言葉に納得。

確かに、あんなまぢ怖い記憶は消えたほうがいい。

つーか、そんな便利スキルあるならオレにも使ってほしい。

できるなら、今までの記憶をどーんっと全て消去してもらいたいんすけどね。


だってオレ。
いままでめっちゃ怖い思いし過ぎだし。



「後は任せる」


ミカエル様はそう言うとウリエル様を見た。


ウリエル様は手持ちの札の枚数を確認すると、何か唱えてビシバシ壁や床や天井に札を投げた。


札は吸い込まれるように消えてなくなる。



ファンタスティック。
まぢファンタスティック。