聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫


「……おまえの友人はみんな、あんなイケメンばっかなの?」


遠山先生の質問に天使様は首をひねった。


「まぁ。あれくらいは普通の部類ですが」


次元が違うんだよー!!

っていうか、ウリ様が普通ってありえない。

つーか、あんた、美形に囲まれすぎて基準おかしくなってるし。



なだめていたワコちゃんも。
泣いていたミクちゃんも。
それに付き添っていた遠山さんも。


みんな突然の美形登場に口が開きっぱなしになってるし。


なぜ今日に限って覆面取ってきた―!!


ウリ様は全力疾走してくると、ニカッと白い歯を出して「いろいろすんませんね」と頭を下げた。



「この子たちの担任の遠山です」

「二人の友人のウールです。このたびはどうもお騒がせしました。ということで、こいつら二人は引き取らせていただきますんで。あっ、大丈夫です。門限までにはきっちり寮のほうへ送り届けるんで」


ツッコミすら入れさせる隙なくウリ様はおっしゃると、オレと天使様に持っていたバスタオルを渡した。




つーか、こんな二人といたらめっちゃ目立つんですけど。



「仕方ないだろ? ここに入る時に覆面してたら警察呼ばれそうになったんだから」



ウリ様は不満そうに囁いた。


そりゃそうだ。


怪しすぎだな。