―梨南side―
『もー触らんといてくれっ!!』
その言葉だけが頭に流れる。
鈴奈起こってたなぁ・・・。
はぁ。
そんな黙ってたのあかんかったかな??
「りぃーなぁーっ!!おっはよーっ!!」
「・・・・・・・・・。」
でも鈴奈やって、いっぱい彼女おるやん。
「ってあれ?梨南??」
なんなん鈴奈。
鈴奈だって、コロコロ彼女変えて、教えてくれへんやん。
「あの、梨南・・・??」
解る時は、噂で聞いてからやし。
やのにあたしは隠したらいかんのか??
「だぁっ!ムカつくっ!!」
ゴッ!!
「痛っっ!!」
なんかがあたしの頭に当たって、声が聞こえた。
後ろを振り向くと、親友の恵実(エミ)がうずくまってた。
「あ・・・、恵実・・・。おはよ。そんなとこうずくまって、何してんの??」
「梨南が突然立ち上がるからやろっ?!」
「えっ、あたし??」
あたしは、鈴奈の事で夢中で、恵実にも気付いてへんかった。
あたし、どうしたんやろ??

