「お前、どーゆうつもりで梨南の事、睨んでん。ゆーてみろ。あ??」
先輩が突然、鈴奈を壁に叩きつけて怒鳴った。
何??
何が、あったん・・・??
「―――っ!先輩には、関係ないやんけ!!梨南!ちょっとこっち来いや!」
「関係あるゎ!!アホっ!!梨南!こんなんについてったらあかん!!」
「え・・・っ。先輩??鈴奈?」
突然2人は喧嘩を始めた。
いっつも優しい先輩も、礼儀正しい鈴奈も、おかしい。
あたしはどうしたらいいか、ワカランカッタ。
「あたし、あたしは・・・」
「梨南っ!!」
「梨南っ??」
怒鳴る鈴奈。
コワイ先輩。
今はどっちも行きたくない。
「どっちも、どっちも大嫌いやっ!!なんでそんな起こるん?!そんなん2人とも違う人や!!」
あたしの瞳は潤んで、潤んで、もぅ涙が落ちそうだった。
「「・・・・・・・・・。」」
「今日の2人、あたしが知ってる2人じゃないで??先輩はすごい優しい人。鈴奈を叩きつけて怒鳴ったりしーへん。鈴奈は礼儀正しい人。先輩とか年上に、あんな口調で食ってかかる人やない。2人とも、だれ???!」
沈黙が流れた。

