「ごめん!」
哲也が頭をさげた。
私はびっくりして
言葉が出てこない。
「昨日は言い過ぎた!」
嘘…!
哲也の想いが嫌と
いうほど伝わる。
「…あっ、あたしこそごめんなさい…哲也君」
いえた。いえたよ、私。
真理をソッと見ると
満面の笑顔でピース
してくれた。
「じゃ…」
哲也は照れ臭そうに
笑い、背をむける。
とたん、あっ、と
なにかを思ったように
こちらを振り返った。
「あ…のさ、」
「?」
「みんな、てっちゃんってよんでんだぜ」
「うん」
「仲いい奴は、てっちゃんってよぶんだぜ!」
「…うん」
私は顔が赤くなるのが
わかった。
てっちゃんって
よんでいーの?
いいんだよね。
私、てっちゃんと
てっちゃんと
「仲いい奴」に
なれたんだよね…。
