「あ、ほらきた」



真理が哲也に目をむける。


そこにはスラリと


背の高い、極上の美人が


笑顔で駆け寄っている。


聞きたくないのに


会話が耳に入ってくる。



「おはよ。まった?」


「おせぇよ〜ま、いっか。いこう、由美」


「うんっ!今日、デートするんだよねぇ??」


「あたりめぇぢゃん。1ヶ月記念だもな」



1ヶ月…記念。



あの二人は1ヶ月も


両思いでいる。


私は?



私はまだ、


1ヶ月もたたない


月日で哲也を想ってる。



とうてい太刀打ちできない。