ズングリムックリの存在…すっかり忘れていた。

修二と思い出とアルコールに酔っていた月子……その時、原田の事などぶっ飛んでいた。

鳴り続く携帯の着信音が、月子を現実に戻した。

月子は思わず、電源を切った。

そして思う…私は、自由に恋愛出来る身ではなかったと……。

修二が気を使い言った。

「急いでるなら、もう行ってもいいよ」

と、月子に名刺を渡した。

「何か困る事あったら、いつでも利用してくれ」

名刺に目をやり、驚く月子。

「修二さん……凄い立場なんだ…私の父とは違う…」

若頭 仲田修二……月子は、名刺をそっとバックに忍ばせた。