俺を振った訳ではない?

修二は、月子のセリフの続きを待った。

その先が聞きたい。

曇った瞳の訳を教えてくれよ。

「いらっしゃいませ!」

その時、ボーイの声と友に、5人連れのネクタイ族が入って来た。

ムーンライトの上客だった。

「修二さんごめんなさい。私ちょっと席外すけど、可愛い子呼ぶから、ゆっくりしていってちょうだい。お金はいらない、今日は私からの出所祝いにさせて」

「それは出来ないよ、ちゃんと金は払う、その代わりね、店終わってから、少しだけ俺につき合ってくんないかな?それが祝い代わりに…してくれないか? 」

「えぇ…わかったわ」