何てこった……。

カトレアはもう存在しない。

どうする、修二よ?

これでは、あいつの生死さえわからない。

もう二度と会えないのか……。

月子の部屋は知っている。

が、部屋に直接行けるような仲でもないし、もう引っ越してても不思議ではない。

愕然とする修二。

月子~お前とはもう二度と会えない…あの優しい観音の顔…二度と見れないのか……。

あの最後の電話さ……月子、俺に何が言いたかったんだよ?

それも聞けなくなった。

桜満開舞台まであと少し……もうすぐ幕が開くよ、もうすぐ……。