大山組、組長…仲田修二……修二は妄想する。

親も兄弟も女も、クソ食らえ!

   俺は殺る。

何やらざわざわと…人の気配…と運転手が車から出てきて、後部のドアを開けた。

「ありがとうございました」

店側の声が聞こえてきた。

そこに、あのやり手の若頭、沢田がボディーガードと共に出て来た。

 修二、今しかない!

運転手目掛け、指に力入れた。

実際に人向けて弾き使う事、修二はこの時初めてだった。

上手く運転手は…前屈みに倒れてくれた。

透かさず次は、柄のでかいボディーガード!

しまった! 外した!

こっちを見られてしまった!

とにかく、最後の本命を撃たなきゃ意味なし、手が震える、早く!

本命の心臓は、修二の弾を受けた。

標的は倒れた……。

はい、兄ちゃん上手だね…と昔の祭りでの鉄砲ゲーム…よくキャラメル貰ったけ……。

と! 無傷のボディーガードがこっちに向かって来た。

ヤバイ! もうチャカ向ける暇もなく、距離が近づいて来た。

修二、早くそこから逃げるんだ!