伊坂と弘美には『ラブラブにねー』とだけ言って、3人で教室を出た。

騒いで熱気がこもってたからか、廊下が妙に寒い。

「ど、どうする?」

「んー…どうせ祐樹は空くんと一緒だろうしね。ま、別々に行くか」

「そだね…」

本当はトモと行きたい。
もしあたしが祐樹くんを――空を見つけたら。

きっと何も言えないよ…。