天使の恋模様


「ふぅ。」
お茶を飲んでほっと一息。紅茶、美味しい、クッキーも美味しい。冷たいけど、夏だから。
なごむ私を見て、秋が、ふっとほほ笑むのが、視界の隅に映る。
「このクッキー…冷たいわ…美味しくない。紅茶もまずい。冷たいし…。」
「へぇー、へぇー、悪うございましたねー。」
……あぁぁぁぁぁ!!
自己嫌悪。どうして?…私は…お母様の様に人々に優しくしたいだけなのに…

どうしても、素直に言えないの!…バカバカバカっ!

「ところで小羽。何で俺ん家に?聞くの忘れてたよ。」

でも秋は、落ち込んだり、気分を悪くする素振りは見せなかった。
さっきも棒読みだったし…変な奴…!

「そういえばまだ話してなかったわね…。」

私は、ここに来た経緯をぽつぽつと言葉に紡いだ。


ちゃんと聞いてくれるかしら…?