天使の恋模様


だから。



俺は思わず、
「桜の…妖精…?」
と呟いた。



すると、きょとんとしていた少女は、
ピクッと固まってきっかり三秒後。


ふるふると、小刻みに震えだし、



―「ぶ、無礼者っ!!私は、妖精なんかじゃないわよ!!」
と、顔を真っ赤にして吠えた。



照れている、と言うより怒りでって感じだ。



…なんか物凄い剣幕で怒られたけど…





俺、なんかした…?







―これが、俺が聞いた彼女の…小羽の第一声。