あの後、翔が返事を返すより早く
[ところで君はどこに住んでる人?]
と送られてきたので、住んでる場所を大まかに教えたところ、彼女は偶然にも同じ県に住んでいるらしかった。
都会というにはおこがましく、田舎というには落ち着かない。
そんな中途半端なこの県に住んでいる2人が、たまたま全国の人が大量に集まるネットの世界で出会った。
そんな偶然を世の中では運命と呼ぶのかもしれなかったが、翔は“ただの偶然”以上に何も思わなかった。
この時は、まだ。