相変わらず大賀くんの周りには女の子たちがいて、私も相変わらず、それを遠くから見てるだけ。



「あんなのが何!?優月も紛れてくればいいじゃん!」


美香はそう励ましてくれるけど。


「ううん。やっぱりもういいよ。
私には、この距離感があってる。

一昨日のことは、幻ってことで!」



それが、一番の打開策だと思った。


あの距離感を忘れちゃえば、憧れ で留めることが出来るし。



「優月は…」


「うん?」


「優月はもうあいつのこと、好きじゃないわけ!?」


「え…?いや、すぐには無理だけど!いつか絶対諦めるしっ!」



そう言った瞬間、美香は私の手を引っ張って走り出した。