「あ、渋谷だ!おーい!渋谷!!―あのな、成海が……」



隣で今のことをそっくりそのまま渋谷に話している倉川。


この2人が、今回のゲームの首謀者。


俺は乗ってやっただけ。





でも…始めからオトすつもりではいたけど、こんなに簡単だとはな…。



倉川の話を聞く限りでは、どの告白も全部玉砕らしいしさ?



ダメ元 ってやつだったんだけど。



まさかあんな反応されるとはな…。



「やだぁ〜にやけてる!成海クン気持ち悪いぃ〜!」



「…うっせ!倉川!」



…でも、まじで驚いた。



あのルックスで、まるで恋愛初心者みたいな反応だったから。



すぐ顔赤くなってたし、慣れていなさそうな感じ?



ま、それも計算だったりしてな?



「まぁいいよ。とりあえずお前らは金貯めとけ☆」



俺は倉川と渋谷の肩をぽんっと叩いて、女たちの群れに紛れた。