「想、秦利!大丈夫か?」源丞
が2人を待っていた。買い物に
時間がかかり過ぎだと、心配
していたのである。
凌慈が慣れた手つきで想の手当
をし、秦利は安心した。
「…想、何があった?」総二郎
が尋ねると、想は一瞬だけ表情
を強ばらせた。
小さな声で、ただの喧嘩だと
想は言った。
「喧嘩…手、出したんか?」
総二郎の問いかけにただ頷く想
はうつ向いていた。総二郎は
相当、怒っているようだ。
「想…俺が言ったこと、お前は
忘れたんか。人を傷つけること
それが一番最悪やって……
我慢出来る奴の方が、よっぽど
強いって」総二郎は言った。
自分はヤクザだ。
決してマトモな仕事だとは
言えない。様々な人を傷つける
仕事……だから、想達には
そんなことをして欲しくないと
総二郎は思っていた。
「…何が強いん?」ふと想は
声を震わせ、言った。
「手出さないで、殺されたなら
その人は強いん?少しでも抵抗
すれば、逃げられた……
生きられたかも知れんのに……
死を受け入れるのが強いん?
そんなん…強くないやん。
ただのアホや」想が言った瞬間
総二郎の平手が飛んだ。
想は唇を噛みしめ、総二郎を
睨み付けると、家を出て行って
しまった。
が2人を待っていた。買い物に
時間がかかり過ぎだと、心配
していたのである。
凌慈が慣れた手つきで想の手当
をし、秦利は安心した。
「…想、何があった?」総二郎
が尋ねると、想は一瞬だけ表情
を強ばらせた。
小さな声で、ただの喧嘩だと
想は言った。
「喧嘩…手、出したんか?」
総二郎の問いかけにただ頷く想
はうつ向いていた。総二郎は
相当、怒っているようだ。
「想…俺が言ったこと、お前は
忘れたんか。人を傷つけること
それが一番最悪やって……
我慢出来る奴の方が、よっぽど
強いって」総二郎は言った。
自分はヤクザだ。
決してマトモな仕事だとは
言えない。様々な人を傷つける
仕事……だから、想達には
そんなことをして欲しくないと
総二郎は思っていた。
「…何が強いん?」ふと想は
声を震わせ、言った。
「手出さないで、殺されたなら
その人は強いん?少しでも抵抗
すれば、逃げられた……
生きられたかも知れんのに……
死を受け入れるのが強いん?
そんなん…強くないやん。
ただのアホや」想が言った瞬間
総二郎の平手が飛んだ。
想は唇を噛みしめ、総二郎を
睨み付けると、家を出て行って
しまった。


