ナンバーワンになれるかも。

てか、絶対になれる。

負ける気がしねぇ。


生意気にも心の中でそんな自意識過剰なことを思いながら、代表の隣に並んで立った俺は、微かに口許を緩めた。


「美咲《みさき》。みんなに挨拶して」

「はい」


代表に促され、小さく息を吸い込む。

そして、小馬鹿にしたような微笑から愛想の良い笑顔に切り替えると、


「美咲です。よろしくお願いします」


ダルそうな先輩方に源氏名を告げ、ペコリと頭を下げて、「座っていいぞ」と言う代表に従い、長ソファの空いているスペースに腰を下ろした。


それからすぐ、営業前の小ミーティングが開始された。