−"あたしはななです。

きょう、3さいになりました。

あしたから、ほいくえんに行きます。"


そうかそうか。おとうさんもおかあさんも、たんぼや畑のお世話が忙しいからね。


−"まいにち、ほいくえんからかえってきたら、ちゃんと来ます。"


うん。
ななちゃん。きみのお話し、どんなお話しも聞くからね。

泣いたっていいんだ。
誰かに怒るのだって、わたしときみの秘密だから大丈夫。



−"かおなしさま。ななを幸せにしてやってください。わたしらの、この家の、たったひとりの子供です。"


おばあちゃん、わたしにはそんな力はないんだ。知ってるでしょ?


でも、ななちゃんがいつも笑顔でいられるように、お話しのお礼をちゃんとするからね。