その人は、水橋 魅羽。
超天然、超鈍感。でも、それがモテるのかも知れない。
私が見たところ、翔樹も好きっぽい。

だから、今の自分の気持ちがわからない。

「また来た。」
悠が独り言のように呟いた。
「ねぇ、由紀~」
この声を聞いた途端、私の表情が険しくなった。
この甘ったるい声を出す女は、山下 幸子。
コイツも鈍感で、超がつくほどのKYだ。
私が嫌いな女──