昭和61年12月21日日曜日、この日はモモコクラブの「クリスマスパーティー」でした。モモコのメンバーたちが過去のアイドルたちのヒット曲を披露しあうものでした。やはりモモコたちはしっかりしたボイストレーニングを受けていない所詮素人集団。歌の上手いひとは誰一人としていなかったと記憶しています。でも皆さん可愛かったですがね。
ここで番組から巣立ったメンバーたちの中に誰がいるかと言うと、のりピーはもちろんですが、畠田理恵ちゃん、白田あゆみさん、伊藤美紀ちゃん、姫乃樹リカちゃん、秋山絵美ちゃん、円谷優子ちゃんと言ったところでしょうか。皆さん可愛かったですよ。このメンバーの中だとやはり姫乃樹リカちゃんが一番歌が上手かったような気がします。でもやはり出世頭はのりピーですね。そののりピーがこのパーティーの最後にデビュー曲をテレビ初披露してくれるというサプライズで締めくくられました。
自分は普段、この子は目立ってはいたけれども「春風一番」の時のような可愛らしさはなく、大丈夫かなとも思いました。でも、この曲を初披露するダンになって彼女の姿が一変します。その時の彼女には大物感を感じました。披露する前のインタビューに答えている彼女はもうアイドル歌手そのものでした。それにデビュー前後のアイドル歌手の初々しさは微塵もなく、プロのアイドル歌手の雰囲気すら感じたくらいです。この頃はおニャン子ブームで素人的なアイドル歌手が受けた年。そんな年の暮れにアイドル歌手の基本をしっかり身につけたのりピーの台頭で翌年はおニャン子ブームも過ぎ去ると確信したぐらいですね。
そんな彼女がいよいよデビュー曲「男のコになりたい」を歌い始めました。歌はそんなに上手くはなかったのですが歌っているときの彼女はさらに可愛くなり、しかも振り付けもデビュー曲にしてはかなり難しいものだったと記憶しています。歌っているときにはなおさら初々しさもなく1年ぐらいアイドル歌手をやっている貫禄すら感じましたね。そんなこんなで彼女に「ストップ・ザ・おニャン子」の期待を高めながら終わった1986年でした。