人をなんとか掻き分けて電車に乗り、それから足で学校までの道のりを歩く。


周りには和紗と同じ制服を着た男女が沢山いて、自然と笑顔が漏れた。

ここにいる人達とこれから友達になれると思うと嬉しくなる。



校門で自分のクラスと場所を確認し、校舎に入る。
和紗はC組で、一年のクラスは全て三階にあると聞いたので三階を目指して歩く。


腕時計を確認すると時刻は九時三分前で和紗は焦る。

渡された書類には確か九時までに各々のクラスに居なくてはいけないと記されていた。


「初日から遅刻なんてっ」


階段を全力疾走する。
とても年頃の女の子とは思えない、二段飛ばしという芸当を発動しながら慌てて駆け上がる。


だが三階に上がると、試練が待ち受けていた。

C組が何処か、分からない。