戸惑いプリンセス



眩しいくらいに素敵な笑顔で返されて和紗は思わず顔が綻んだ。


何だかんだ言っても不安だった高校生活だが、楽しくなりそうな予感がした。


「うち速水秋穂っていうんだ。そっちは?」

「私は結咲和紗だよ。秋穂ちゃんって呼べばいい?」


そう言うと苦笑いを返された。


「うち秋穂ちゃんとか秋穂とかで呼ばれんの慣れてないんだ。
だから秋って呼んでくれない?」


ほら、見た目がこれだからなんか恥ずかしくて。
と頭を掻きながら話す秋穂はなんだか嬉しそうだった。


「分かった、じゃあ秋ね。よろしく!」

「うん。うちは和紗って呼んでいいよな?」

「もちろんだよ」


そうして二人で笑い合ったとき、タイミング良いのか悪いのか、担任の先生が入ってきた。