それは、紛れも無く朱雀であった。 美しい朱い光を纏った朱雀は、しばらく遊飛行した後に、赤魏の身体に入っていった。 ―――熱い。 身体があつい。なんだ?この感じ。力が身体中から溢れてくる―――。 ドクン、ドクン、ドクン………。 心の臓の音が妙に強く、大きく感じる。 表現のしようのない、不思議な感覚だ。