よく考えたけどやっぱり分からなくて
頭をかかえていると西野くんはくすっと笑った。
「同じクラスなんだけど…
分からないかなぁ??」
西野くんにそう言われて
頭の中を整理してみた。
教室の机の配置と
名前と顔
なにせ、まだ顔と名前が
合わない人がいるのだ。
「分かりません!」
結構きっぱり西野くんに
言った。
「じゃあ、今覚えてよ。」
西野くんの声は
誰にも真似が出来ない
特徴のある声だった。
私は西野くんを
覚えようと
西野くんをじっと見つめた。
私よりも身長が幾分か高くて、
髪の毛は少し茶色い
二重で優しい目
はっきり言って
格好良かった…
こんな綺麗な顔をした男の子が
同じクラスだなんて…
知らなかった─。


