お兄ちゃんはバイトで
今日は帰りが遅い。
今日はお母さんと私だけ。
「美依亜、何があったのか
お母さんに教えてくれない??」
優しく私にそう言った。
私は頷いて、話した。
思い出すだけで
震えが止まらなくなる。
話しているうちに、
膝がガクガクになって
体も震えてきた。
「美依亜…。
怖かったよね。
明日は学校休みなさい」
お母さんはそう言った。
私はまた泣いた。
今度は怖さの涙じゃない。
安心したからだ…。
私は自分の部屋に行って
布団を被った。
目を瞑るたびに
あの時の光景が
頭の中に蘇る。
怖い。
西野くん
怖い…


