ヤクザと執事と私 【1の残り】





真木ヒナタの病室の前に戻ると何故か出る前とは違い、大勢の組員が入り口のドアの前にいた。


私と執事に気づいた組員が焦ったように、急いで入り口を開ける。


そして、全員一斉に執事に頭を下げたまま動かなくなった。


「・・・あの何回も言うようですけど、私はただの執事ですから。」


笑顔の執事が組員に言うが誰一人、頭を上げようとしなかった。


執事は、少しため息をつくと、あきらめて病室の中に入っていった。


私も執事のすぐ後ろを急いで病室に入っていった。






そこで見た光景は・・・・


組長が眠ったままの真木ヒナタの口を必死に広げて、アイスを食べさせようとしていた。