食事も終わった頃、私の部屋のドアを叩く音がした。
「はい。」
私は、返事をして、すぐにドアを開ける。
そこには、サブとサルとキジが立っていた。
「よぉ、小夜、元気にやってるか?あっこれ、お土産。」
そう言って、私にサブが持っていた袋を渡すと中に入ってきた。
袋の中には、大量のお菓子が入っているのが見えた。
「ちょうど、お菓子が欲しかったんです。ありがとうございます、サブさん、サルさん、キジさん。」
私は、3人にお礼を言う。
しかし、3人は、入ってすぐの状態で止まっている。
「どうしたんですか?」
私は、動きの止まったサブに聞く。
「・・・失礼しました。まさか、組長と執事さんがいらっしゃるとは。」
サブとサルとキジは、すぐに頭を下げる。
「ああ、気にすんなよ、サブ。」
組長がすぐに声をかけるが、サブとサルとキジはその状態のまま。
「組長、私達はそろそろいきましょうか?」
執事がその様子をみて組長に声をかける。
「あ、俺、まだ、やることあるんだけど?」
「何ですか?」
「ヒナタの顔に落書きする。」
今までで一番真剣な組長の顔。
執事は、一息おいた後に組長の耳を掴むとそのまま組長を引っ張って出て行った。
熊さんも組長と執事の後を、少し笑いながらついていく。
後には、組長の 「痛いよ、龍一。いや、マジだから、マジで痛いよ。」という声が病院中に響き渡っていた。


